少年日記

少年が成長していく物語

【恋愛歴史学 第1回】古代ローマの人性観

皆様

 

お疲れ様です。めこです。

 

先日書いた記事で「現代のサラリーマンは古代ローマの奴隷と変わらない」と主張しました。

その後も調べてみたのですが、古代から現代までずっと変わらず続いている制度や習慣は奴隷制度の他にも沢山あることに気づき、とても驚きました。

学校でお勉強する歴史はコロコロ変わる支配者を暗記するゲームです。しかし、支配者がいくら変わろうとも一般の人々の人生は世代を超えても同じことの繰り返しのようです。

その中でも僕が特に面白いと思ったのは恋愛結婚について記されたものです。

古代人も現代の僕達と同じように恋をして、悩み、あの手この手で相手を口説き、失恋したり結婚したり、セックスしたりしています。

そこで歴史を振り返り当時の人々の生活を学ぶことで、現代社会においても豊かな恋愛を送るためのヒントが得られるのではないか、と思いつきました。

今を生きる皆様が抱える恋愛の悩みは大抵の場合、昔の人も同じように悩んでいたことだからです。

19世紀ドイツ帝国の偉大な政治家オットー・フォン・ビスマルクはこんな言葉を残しています。

Nur ein Idiot glaubt, aus den eigenen Erfahrungen zu lernen.
Ich ziehe es vor, aus den Erfahrungen anderer zu lernen, um von vorneherein eigene Fehler zu vermeiden.

 

愚者は自分の経験に学ぶが、私はむしろ他人の経験から学ぶことを好む。

 

そこで恋愛に関する歴史を専門的に研究する【恋愛歴史学】というコンテンツを立ち上げます。

理論を元に相手を魅了することを試みる演繹的なアプローチとる「恋愛工学」に対し、「恋愛歴史学」は実際に起きた歴史上の出来事、エピソードから帰納的に現代でも活かせることを見つけ出し、読者の素敵な恋愛を実現する事を試みます。

 

また、男性だけでなく女性にも楽しんで読んでもらいたいと思います。歴史書に女性の登場は必要不可欠です。

時代に翻弄される中で沢山の女性が自身の恋について文書を残しています。彼女達はどんな思いで恋を綴ったのでしょうか。

Twitterを少し離れ、より洗練された恋文を読んでみませんか?

 

恋愛歴史学の当面の目標は以下の3つです。

1.歴史を振り返り読者が素敵な恋愛生活を送るためのヒントを探し出す。

2.歴史文書の中に存在する様々なエピソードを紹介し読者に楽しんでもらう。

3.研究の中で発見した昔の人の変わったセックスを筆者が実践し調査報告する。

 

さて、前置きが長くなってしまいましたが第1回のテーマは古代ローマ帝国です。どうぞよろしくお願いします。

 

1.カルぺ・ディエム!「今日という日を摘みとれ!」

古代ローマと言っても約2000年という歴史上最も長く存続した政体なので、時期によって文化はかなり異なります。

今回はトラヤヌス帝の治世(1世紀くらい)の頃について書きたいと思います。

この時代のローマは世界最強の帝国でした。長いローマ史の中で最大の版図が実現された時代です。

当時、ローマは圧倒的な軍事力で周辺国家を次々と属州化し、交通を整備して物流を活性化しました。

 

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各地から大量の物資と奴隷がローマに流れ込んできており、支配階級であるローマ市民は人類史上最も豊かだったと言われています。そしてその性生活は相当乱れていました笑

 

彼らのの性に対する考え方や人生観はどんなものだったのでしょうか。

 

当時のローマは圧倒的な男性優位社会でした。厳格な家長父制で、家族で一番偉いのはお父さんでした。例えば妻が不貞を犯したり、息子が犯罪を犯したら、お父さんは自分の手で家族をぶっ殺す権利を持っていました。

基本的に女性は物であり、お金で買える商品でした。そして結婚は契約であり夫婦の間には愛情という感情がありませんでした。「古代ローマ人の愛と性」には以下のように書かれています。 

ローマ人(男性でも女性でも)に結婚の定義を尋ねたならば、「愛し合う二人がともに人生を歩むことを望み、結ばれること」などと答える者は一人もおらず、「実質的な義務であり、子供を儲けて社会と国家に新しい活力を与え、偉大なるローマを築くための、市民としての社会的な責務」と答えるはずだ。要するに、彼らにとっては結婚も兵役もさほど変わらなかったのだ。...(中略)...結婚によって別の一族との縁戚関係を築くことで、自分たちの経済的、政治的、社会的権力を拡大することができた。 

 

例えば商売で財を築いた商人が、資金繰りに困った貴族の娘と結婚することで、商人は貴族としての身分を手に入れて上流階級の仲間入りを果たし、逆に娘の父は資産を手に入れることが出来ました。

結婚とはただの契約であり、ツールであり、ローマと一族を発展させるための義務であり、女性はそのための道具だったのです。

夫婦間で年齢差は大きく、女性はだいたい12歳くらいで処女のままおっさんと結婚させられました。

 

そしておもしろいことに妻には夫に毎日キスする義務が法律で定められていました。

それはワインを飲んでいないか調べるためです。ワインを飲んだ女性は酔っ払ってほかの男と淫らな関係を持つと決めつけられていたのです。もしキスの時ワインの臭いがしたらぶっ殺されていました。

当然男にはこうした規則はありませんでした。

 

しかし、上記のように厳しい貞操義務が課せられていたのは名門貴族の娘に限られた話でした。

中産階級、奴隷、解放奴隷、娼婦などの他の身分の女性は相当エロかったと言われています。例えば女性が快楽を得るために自ら腰を動かす騎乗位が存在していました。

ローマ人は騎乗位が大好きで男性優位の社会でも唯一ベットの上では女性が主導権を握っていました。

これは女性が社会的に弱かった時代では人類史上とても珍しいことです。ローマの女性が如何に性に対して積極的だったが伺えます。

 

また貴族も庶民も好んで乱行をしていました。セックスは現代のようにイヤラシイものと考えられていませんでした。ファルス「男根」は幸運や子孫繁栄のシンボルでありそれを模したアクセサリーや家具が人気でした。

 

ローマ人が信仰していた神の中でもセックスを含めた彼らの人生哲学を端的に象徴していたのがカイロスと言う神です。この神は過ぎ去ってしまう一瞬、つまり逃してはいけないチャンスを司っていました。カイロスはローマ人の人生観そのものでした。

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平均寿命が男性で41歳、女性は29歳だった時代では、死によって全てが奪い去られる前に、可能な限り素晴らしい成果を手にしながら、凝縮した人生を送るべきと考えられていました。

過ぎた昨日を考え、明日を心配する必要もありませんでした。彼らにとって大切なのは今生きているこの瞬間だけだったのです。

ゆえに人生から与えられているものは全て存分に味わい、愉しまなければなりませんでした。セックスや愛も神々からの贈り物であり。その場で逃さずに手にすべきものだと考えられていました。

 

狩りをして、公衆浴場へ行き、遊び、笑う。これぞ人生。」はローマ人が残した彼らのモットーです。

古代ローマは物が豊かだったとはいえ、不衛生で治安が悪く、大きな貧富の格差がありました。また、災厄や疫病や難産でバタバタ人が死んでいました。生活は厳しく常に死と隣り合わせだったのです。そして天国で報われるという概念もありませんでした。今より遥かに生きづらい世の中だったに違いません。

だからこそ、日々の美味しい食事やお酒、友人との付き合い、遊び、笑い、観劇、そしてセックスといった人生の悦びを心から楽しんでいたのです

 

僕は自分の環境に不満をばかり言いながらダラダラと毎日を送る人が嫌いです。

僕たちは幸い古代ローマより遥に豊かで安全な時代に生まれつきました。

せっかくこの世に生まれたのだから精一杯人生を楽しんだほうが良いと思います。

寿命が伸びたことで人類は生の尊さを忘れてしまったのでしょうか。

 

最後に皆様に僕が好きなホラティウスという詩人が書いたのラテン語の詩をお送りしたいと思います。

カルぺ・ディエム!「今日という日を摘みとれ!」

 

2.コラム 「古代ローマの金融日記」

古代ローマ人には現代人と似ていることも沢山あってとても面白いです。

例えば全財産を貢いだのに振られた男がブチ切れて女性を殺す事件が発生したり、愛のポエムを壁に落書きして返信し合うTwitter的なこともやっていました。

他にもエロ本や鏡プレイや体位のマニュアル本バイブコスプレプレイ(貴族風が人気笑)なんかもありました。

そして金融日記もありました。

 

オウィディウスというナンパ師はモテない男子向けにナンパの指南書「アルス・アマトリア(愛の技法)」を書いて、ベストセラーになりました。

彼のアドバイスを一部抜粋して紹介したいと思います。

 

 

 

 

 

最初に男性の方から女性に近づかなければならない。若い女性は人前で無節操な行動を取れないためだ。

女性に近寄ったら「お祈りの時の声色」で優しく話しかける。

甘いへつらいの言葉で彼女の心を巧みに捉えなければならない。美人だ、髪がきれいだ、華奢な指だ、小さな足だ、と褒めるのをためらってはならぬ。貞操な女性であっても、美しいと言われれば喜びを感じるものだし、処女は自分の容姿に気を遣い、自惚れているものだ。

大いに約束するがよい。約束は女性の心を引きつけるものだ。約束するときは、好きなだけの数の神にかけて誓うがいい。ユピッテルは天の高みから恋人たちの大げさな誓いに微笑み、実現することのない誓いをアイオウスの風に運び去らせる。

そしてうまく行かなかった時に元気づける言葉も残しておいてくれています。

多くの女性は、去ってゆく男を追いかけ、しつこくつきまとう男に対しては侮辱の眼差しを向ける

帝都ローマは世界中の美しいものが全て集まっているところなのだから、それにふさわしい女性を君に数多く与えることが出来るのだ。

 

非モテ向けのビジネスというのは2000年前からずっと変わらないようです。本当に興味深いですね。 

 

 

さて、長くなってしまいましたが、恋愛歴史学第1回講義は以上です。いかがでしたでしょうか。 

 

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ご連絡はめこ (@mekomekonyanyaまでお願い致します。

 

以上、よろしくお願いいたします。