少年日記

少年が成長していく物語

数学、金融工学、経済学、プログラミングを4週間で勉強しよう。

皆様

 

お疲れ様です。めこです。

 

本業が少し忙しく、なかなか更新ができませんでした。

僕は外資系のIT企業で証券会社が使うシステムの開発・保守を行っています。

証券会社と聞けば、投資家に取引させて委託手数料をピンハネする「ブローカー業務」を思い浮かべる方が多いかと思いますが、僕は証券会社が自己の勘定で取引する「ディーラー業務」で使うシステムに携わっています。

トレーダーが使うシステムですね。

トレーダーはボタンをポチポチしているだけですが、その後ろでは、発注管理、取引管理、ポジション管理、リスク管理、決済管理、担保金管理、会計管理など沢山のシステムが動いています。取引に係わる情報は各証券会社がちゃんと管理しなければならないと、金融商品取引法で定められているからです。システムがバグっていたら金融庁に怒られてしまいますし、障害が発生してシステムが停止してしまったら、暴落した商品を売り損ねて、大きな損失を出しかねません。だから、証券会社は莫大な費用をかけて、常にシステムの保守・メンテをしています。

トレーダーの仕事は安く買って高く売ることですが、僕たちシステム屋の仕事はITを駆使して彼らをサポートすることです。一日に何万件も取引があるのでいつもバタバタしています。店頭取引など、イレギュラーな取引が発生した時は、たまにデータがバグっていて直さなきゃいけないのですが、「数十億の取引で数千万の損益」を意味するデータを手入力で修正する時は本当に汗だくになります。泣

その代わりトレーダー一人あたり数百万のライセンス料を貰っています。トレーダーはそれより勝たないといけないわけですね。

僕の専門はデリバティブの取引管理です。取引管理とはこれだけ取引して儲けはこれだけですよ、というトレーダーの成績表みたいなものです。

僕はもともとクオンツに憧れていて、大学生の時は国際金融論と金融工学を専攻していました。しかし、新卒の就活で夢は叶いませんでした。

それでもなんとかトレーディングに携わりたいと金融×ITの業界に飛び込み、運良くクオンツととても近い現場で働くことができました。そして、上司に「取引管理は飽きた。プライシングやりたい。」とブーブー言い続けていたら、なんと、クオンツと一緒に働く案件に入れてもらえることになりました!

自分が望むキャリアに近づけたのは良かったのですが、金融工学を勉強したのは遠い昔です。微積分すら忘れてしまっています。これはさすがにまずいと思い、最近は数学、金融工学、経済学のおさらいをしています。

デリバティブの理論価格を計算したり、リスク評価をするような高度な数学が必要なところはきっとクオンツの方々がやってくれているので、僕は概要だけ掴めていればいいはずです。あとプログラミング。

なので、今回は自己紹介もかねて僕が今まで勉強してきたことや、今勉強していることについて書きたいと思います。恋愛歴史学はお休みです。ごめんなさい。

経済学部志望の高校生や他学部出身のサラリーマンの皆様の参考になればと思います。それではよろしくお願いします。

 

1週目 数学の勉強

金融工学、経済学を勉強するためには、まず数学の勉強をする必要があります。あまり難しいところまで極める必要はありません。学部生レベルの微積分、確率・統計で十分です。金融工学は、トピックによっては「伊藤の補題」や「熱伝導微分方程式」など超高度な数学が必要なものもありますが、研究者を目指していないならやらなくていいでしょう。

「理工系数学のキーポイントシリーズ」は厳密な証明にこだわらず、重要なポイントに狙いを定めて丁寧に解説しています。ちょうどいいレベルで必要なところだけ勉強できるので忙しいサラリーマンにはとてもおすすめです。

ただし確率論はミッチリやりましょう。確率は金融工学だけでなくビジネスや実生活のあらゆる場面で役に立つ、数学史上最強の教養です。一つ一つの式が何を意味しているのかしっかり理解しながら進めていきましょう。

微積、確率・統計だけなら1週間もあればマスターできると思います。心配ならもう少し時間をかけてもいいですが、あまり頑張るところではありません。ちょっとした数式を見てもひるまない(ような顔ができる)レベルになればいいです。 

2週目 金融工学の勉強

次は金融工学の勉強です。金融工学とはデリバティブの価格の動きを分析して、投資の意思決定に活かすことを研究する学問です。アプローチとして、理系出身者が経済学の知識を学ぶ道と、文系出身者が数学を学びながら金融工学の理論を学ぶ道があります。「経済学入門シリーズ」の「金融工学」は後者で、確率の知識がわかりやすく解説されています。新書なので本棚も圧迫しません。

この本は僕が学部生だった時のファイナンスの講義のテキストでした。主にデリバティブの理論価格の算出について書かれています。僕は社会人になってから、自分で取引をしたり、デリバティブを業務で扱ったりするようになったのですが、今読み直してみると、学生の時よりいっそうおもしろいと感じます。自分で実際に取引することで、知識がより深いものになったのだと思います。

一通り読み込んで理解できれば、金融工学をマスターしたと十分に言えるでしょう。事前に数学の勉強をしっかりやっておけば、問題なく完読できます。これも1週間くらいでできます。

もう少し勉強したいなら、あと一冊なにか読んでもいいかもしれませんが、Amazonで「金融工学」と検索した時におすすめされるような、やたら分厚くて高い本は読む必要ありません。途中で飽きるか挫折するだけだからです。

そもそも最適な投資戦略とか、リスクの算出とかは各証券会社が日々競い合いながら精度を改善しているものなので、これさえ勉強しておけばどこでも通用するなんて本はないのです。こういうのは他のあらゆる学問でも同じです。

仕事で使わないなら概要と考え方だけ掴んでおいて、実生活で何か応用できることはないか考える方が賢いです。その点、わかりやすく概要が解説されている「経済学入門シリーズ」はコスパが最強なのです。

3週目 経済学の勉強

次は経済学です。経済学と言えば「ミクロ経済学」、「マクロ経済学」そして「ゲーム理論」でしょう。

「図解雑学シリーズ」は最低限必要なことに的を絞って、簡潔に解説してくれる良いシリーズです。というか、あらゆる学問において最強の教科書だと思います。これも1週間もあれば全部読み終えることができるでしょう。

ミクロ経済学は一定の制約の下で個人の幸せを最大にするためには、財をどのように組み合わせるべきかを考える学問です。例えば「フルーツを10個買えるとして、りんごが好きな人は、りんごを10個買うよりも、りんご7個とみかん3個買う方が幸せ度が高い」とかです。幸せ度は財の量が増えるにつれて逓減していくので、幸せになるためには適切に財を組み合わせて購入する必要があるのです。

マクロ経済学は経済全体の生産量を大きくしたり、効率的に富を分配するにはどうしたらいいか考える学問です。失業率、労働市場、貿易収支、インフレ率、為替、金融市場など、適用範囲が広いのでよく勉強してください。正直、マクロ経済学を勉強してない人がテレビのニュースをみて、何か意味があるのかよくわかりません。

ゲーム理論は複数の個人の意思決定が相互に影響し合うということを考える学問です。例えば、共犯の囚人を別々の部屋で取り調べると、どちらも相方を裏切って罪を自白してしまうという「囚人のジレンマ」は、各個人が合理的な選択をしたとしても、全体にとって望ましい状態にならないことを示す興味深い例です。既存の市場が解決できない問題を「人工的の市場」を設計して解決しようとする「マーケットデザイン」などの分野も発展しています。しっかり勉強すれば、世の中の仕組みが見えるようになるでしょう。

図解雑学シリーズを3冊読めば十分経済学をマスターしたと言えるでしょう。1冊500円ちょっとなので費用対効果は優れています。Kindle版もあります。

また、行動経済学とマルクス経済学も重要です。

行動経済学は、人間による実験と観察を重視した学問です。現実の人間は理論経済学が想定するほど合理的ではありません。例えば、100円損失を出した時の苦痛を取り返すには300円儲からないといけないそうです。これは人間が損失を過度に嫌がるようにプログラムされているからなんですが、そういったことを理解しておかないと、自分をコントロールできず、FXなどで痛い目にあいます。

マルクス経済学はサヨクが信仰している宗教で、僕は学生の時はかなり毛嫌いしていました。しかし、サラリーマンになってから読んでみたらめちゃめちゃ面白かったです。「サラリーマンの給与は労働力の再生産のために必要な経費」ということを最初に見抜いたマルクスは、相当勘が鋭どい人だったに違いありません。キレッキレです。ハマらない程度に理解しておく必要があるでしょう。 

4週目 プログラミングの勉強

経済学の勉強が終わったら次はプログラミングを勉強しましょう。どんなに勉強したところで、モデルをプログラムに落としてコンピュータに処理をさせないとなんの意味もありません。IT技術がものすごいスピードで進化している現代では、「プログラムが書ける」というのはそれだけで、全く書けない人と比べて大きなアドバンテージになります。ちょっとやれば誰でもできるようになるので絶対にやったほうがいいです。おすすめの言語はやはりJavaです。僕はC#の方が好きなんですが、なんだかんだいってJavaは業務で一番よく使いますし、良い参考書も沢山あります。

「スッキリわかるシリーズ」はその中でも最高峰の参考書です。説明は平易でわかりやすく、コーディング例が充実しています。「入門編」と「実践編」がありますが、どちらも読んだ方がいいでしょう。サクサク読めるのでこれも1週間でできます。

プログラミング言語は一つできれば他もできるようになるので、諦めずに取り組んでください。また、業務で使う人は次のステップとして「デザインパターン」や「マルチスレッド」などを勉強して下さい。

注意して欲しいのはプログラミングは学問ではなく「目的を達成するための手段」であるということです。教科書を丸暗記するような勉強の仕方はナンセンスです。本に書いてある例題を解いたり、自分で作りたい物を作ったりしながら覚えていくのがよいでしょう。慣れてきたらなんでも作れるようになって楽しいです。

次に重要なのがSQL(Structured Query Language)です。SQLはデータベースを使ってデータの操作や定義を行う言語です。オラクルなど、一般的なリレーショナル・データベースでは二次元の表でデータを管理します。そして、SQLを使ってデータベースにデータぶち込んだり、データを参照したりします。これができないとせっかくJavaが書けるようになっても、データを処理できません。JavaとSQLを一緒に学習して初めて意味があります。Googleなど最先端のIT企業ではBigTableと呼ばれる多次元の分散ストレージをつかって、膨大なデータを処理しているので、ちょっと違いますが、それでも普通のシステムではSQLを使います。この世のほぼ全てのシステムで使われていますし、人類が滅びるまで使われ続けるでしょう。絶対できるようになりましょう。

その他 英語の勉強

意思決定が遅い日系企業でも、大企業ならグローバル展開をしています。僕はペラペラ喋れるレベルではないですが、メールと電話は英語を使うことがよくあります。金融といえばシンガポール、ロンドン、ニューヨークですが、僕は香港のメンバーとやり取りをすることが多いです。インドやフィリピンのメンバーと話すこともあります。香港ならまだ時差がそんなに大きくないので楽なのですが、時差のある国とテレフォン会議をするのはマジでだるいです。

英語はすぐに仕事で使わなくても、つぶしが利くスキルなので、できて損はないでしょう。こういうのは毎日ちょっとずつ続けることが大切です。言語なのでこの本やったら終わりということはありません。苦しくならない程度に毎日続けましょう。

僕は「iKnow!!」という英単語アプリと「瞬間英作文」と「レアジョブ」を使って毎日勉強しています。iKnow!!は是非使ってみて欲しいのですが、優しいユーザーインターフェースで楽しく勉強できます。コースが充実していてTOEICコースや英会話コースなど色々あるので、自分にあったものを学習してください。学習時間の管理もしてくれるので継続しやすいです。

瞬間英作文は短い日本語を瞬間的に英訳するトレーニングです。アプリ版もあります。中学レベルの英文ですが、「どんどん話すための〜」と「スラスラ話すための〜」の2冊をみっちりやれば、簡単な日常会話はできるようになります。僕はレアジョブでフィリピンの女子大生と毎日話していますが、瞬間英作文を始めてからは、言いたいことがすっと言えるようになりました。本当です。

僕が英語の勉強にかける時間は1日1時間くらいです。無理せず毎日続けることが重要です。3ヶ月もすれば洋画を字幕なしで聞けるようになります。この間「沈黙~サイレンス~」を観に行った時も、字幕無しで聞き取れました。こういう進歩があると嬉しいです。

これから日本の経済は衰退し、英語ができないと職を失う・・・と煽るつもりは全くありませんが、無理をしないで毎日続けられるならやった方がいいと思います。数年続ければ圧倒的な差がつくことだからです。ちょっと喋れればかなりかっこよく見えるので、モテにも繋がると思います。

Regards,

 まとめ

色々と本を紹介しましたが「一番の勉強法は実際に自分でやってみること」だと思います。本だけでは意味のある知識として身につきません。株だったら自分が必死で稼いだ金をかけて実際に取引するのが一番ですし、プログラミングだったらコーディングして何か作ってみるのが一番です。英語なら金髪美女を口説くのが良いでしょう。僕は勉強したいことがあれば、楽に読めそうな本を選んでまずは概要を掴みます。その後、実際に自分で試してみるというやり方をすることが多いです。

 

最後に、勉強について僕が思っていることを述べたいと思います。これだけ情報が溢れている世の中なので、気になること、興味のあることを簡単に調べることができます。Googleで検索してもいいですし、本屋に行って自分に合う参考書を探すのもいいでしょう。そういった簡単にできる努力をしないで、どんな勉強をしたらいいか、おすすめの参考書はないか、どんな資格をとったらいいか、と人に聞いて回る人がいますが、そういう人はきっと何もできるようにならないでしょう。

 

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いかがでしたでしょうか。


恋愛歴史学講義を楽しみにしてくださっている方、ごめんなさい。

歴史もとても役に立ちますし、面白いです。

今後も更新していくつもりです。

 

以上、よろしくお願いいたします。

 

 

連絡先:@mekomekonyanya