少年日記

少年が成長していく物語

「嫌われる勇気」

この本は、岸見一郎と古賀史健が、「アドラー心理学」を解説した書籍です。

アドラー心理学に詳しい哲学者と、人生に悩む青年が議論し、その過程を追っていくことで、読者もアドラー心理学を理解出来る、という構成になっています。

僕は基本的に心理学という学問を信じてませんが、アドラー心理学は哲学的な要素も含んでいます。

すなわち、「どうやったら幸せに生きられるのか?」という問に対して、心理学的見地から回答を試みています。

 

アドラー心理学で僕が好きなのは、「目的論」と「課題の分離」です。 

 

「目的論」とは人の感情は、何かしらの目的に沿って作られるということです。 

例えば、あなたが上司に侮辱され、ブチ切れたとしましょう。

あるいは、彼女にフラれて、涙が止まらなくなった、でもいいです。 

こういった感情は、「周囲の人間を自分の思い通りに動かす」という目的に沿って作り出されたもの、というのがアドラー心理学の立場です。

つまり、あなたは、ブチ切れることで、もうこれ以上侮辱するな、と上司を威圧したり、泣くことで、周囲の人に気遣ってもらおうとしてるのです。

アドラー心理学では、感情は「過去の原因」ではなく「今の目的」によって作られる、とされています。

僕達人類が強い感情を持つようになったのは、進化の過程で、その方が生存に適していたからでしょう。

石器時代に大声を出したら、猛獣が来てしまいます。

赤ちゃんがよく泣くのは、「俺の世話をしないと猛獣が来るぞ」と親を脅し、親に自分の世話をさせようとしているからなんですね。

泣いて、親にオシメを掃除させ、身体を清潔に保ってきたおかげで生き残ったのが、僕達人類なのです。

 

課題の分離とは、「誰の課題なのか」を意識するということです。

例えば、あなたが大学を辞めて起業したいと考えているとします。そして、あなたの親はそのことに反対しています。

大学を辞めて起業するべきか、これは「あなたの課題」です。

その選択に対して、どんな意見を持つか、これは「親の課題」です。

このような時、あなたは親の意見を無視して構いません。

起業に失敗して、路頭に迷うなど、最終的な後始末をすることになるのは、あなただからです。

逆に、例えば、JDの彼女がなかなか就活に集中せず、プラプラ遊んでいるといます。

そんな彼女に、「そろそろ真面目に就活した方がいいよ。」などと、アドバイスしてはいけません。

どんなにあなたが彼女のことを思っていても、「マジメすぎ」と言われ、フラレてしまいます。

就活は、「彼女の課題」だからです。

アドラー心理学では、「他者の課題には一切介入せず、自分の課題には誰も介入させない」ことが推奨されています。

誰しも、親に「勉強しろ!」と言われ、嫌な思いをしたことがあると思いますが、これは親が子の課題に介入したせいで発生する、人間関係の軋轢です。

あらゆる対人関係のトラブルは、「他者の課題に土足で踏み込む」か、「自分の課題に土足で踏み込まれる」ことによって引き起こされます。

したがって、自分の選択について、他人がとやかく言ってきた時は、一切無視して良いし、他人の選択について、いちいち干渉するのはやめるべきです。

僕達に出来るのは「自分の信じる最善の道」を選ぶことだと思います。

その選択について他人がどのような評価を下すのか、これは他人の課題であって、僕達にはどうする事もできませんし、気にする必要もありません。

これが、この本のタイトルが「嫌われる勇気」である所以だと思います。

 

「目的論」と「課題の分離」。

この2つを意識出来ると、生きるのがとても楽になるんじゃないでしょうか。